Ethereum Name Service (ENS)とは?
重要なポイント: |
— 現在のインターネット上の情報に名前からアクセスするためのドメイン名サービスと同様、ブロックチェーンベースのWeb 3.0にもENS(Ethereum Name Service)が存在する。 — Ethereumブロックチェーン上に構築されているENS(Ethereum Name Service)により、安全でプライベートかつ検閲への耐性がある.ethドメイン名を購入することが可能。 — このドメインを使用すると、暗号資産ウォレットのアドレスや、Interplanetary File SystemなどのWeb 3.0インフラに保存されている他の情報にリンクすることができる。 — この記事では.ethとは何か、.ethドメインに関する豆知識や取得方法について説明します。 |
.ethの取得を検討しつつも、ENSについての知識が足りませんか?おまかせください!
LedgerやLedger Academyを訪れる際に、記憶しておくと便利なのは、ドメイン名 ledger.comとIPアドレス 104.18.24.74のどちらでしょうか?
よっぽどな数学ファンでない限り、ほとんどの人はledger.comを選ぶでしょう。Ledgerウォレットを賭けてもいいくらい、自信があります。
すべての始まり:DNS(ドメインネームサービス)
興味深いことに、インターネットの歴史の中でこれができなかった時期がありました。 かつては、IPアドレスをウェブに直接入力して情報を閲覧する必要があったのです。 そんな時期を経て、DNS(ドメインネームサービス)が登場しました。 これは、コンピューターが必要とする複雑さと、人間が求める単純さの架け橋ともいえる存在となりました。
コンピュータがIPアドレスしか理解できなくても、DNSはそのIPアドレスにドメイン名を紐付けることができます。 そのため、何か情報を探したいときには、ドメイン名を入力すればDNSがIPアドレスに変換して、コンピューターに伝えてくれるのです。
しかし、DNSはWeb 2.0の時代の産物です。
Web 3.0には、より優れ、より弾力性があり、より分散化されたものが必要となります。 そこで、Web 3.0のパイオニアたちが開発したのがENS—Ethereum Name Serviceです。
ENS(Ethereum Name Service)とは何か?
Web 2.0の始めにIPアドレスを使用しなければならなかったのと同様に、現在私たちはウォレットアドレスやトランザクションハッシュなどの長い英数字を暗号資産やWeb 3.0の空間で使用することを余儀なくされています。 この問題を解決するため、ENS(Ethereum Name Service)が生まれました。
ENSの主な役割は、暗号資産ウォレットアドレスやハッシュ、メタデータなど、Web 3.0上の複雑な識別子を読みやすい名前(ドメイン)に変換し、Ethereumブロックチェーンに登録できるようにすることです。
例えば、ENSを使ってbatman.ethやcinderella.ethといったドメインを購入し、それを「0x3bsfjbk234basf8iwerb….」のような形式のEthereumウォレットのアドレスに関連付けることができます。 これにより、支払いを受ける際に複雑なウォレットアドレスではなく、ENSドメインを共有することができるようになるのです。
DNSとほとんど変わらない仕組みに思えませんか?
どうでしょうか。 ただし、ENSとDNSの違いは、その基本的なアーキテクチャ(構造)にあります。 ENSは、中央組織がコントロールしない分散型ネットワークであるEthereumブロックチェーンブロックチェーンの上に構築されています。 さらに、ENSは手動で操作・管理するシステムを、Ethereumベースとした自動化されたスマートコントラクトに置き換えます。
Academyの記事をお読みになった方は、それがどんな違いを引き起こすか見当がつくでしょう。 ENSを通じて登録されたドメインは、よりプライベートで安全、かつ検閲に強いものとなります。
また、ENSのドメインを所有することで、そのサブドメインを簡単に作成し、所有することもできます。 例えば、「batman.eth」を所有していたとしましょう。その場合、「donate.batman.eth」や「blog.batman.eth」などのサブドメインを作成し、寄付の受付やバットマンの日々のブログを共有するように設定することができます。
.ethの豆知識ドメイン
ENSの基本を理解していただいたところで、ENSがユーザーに提供する.ethドメインの豆知識を見てみましょう。
.ethドメインは、分散型のインフラストラクチャを基盤にしているため、検閲への耐性が強い特徴を持ちます。政府のような中央機関が、地域ごとに.ethを禁止することはできません。
そして、.ethをドメインを暗号資産ウォレットアドレスに関連付けることもできます。これにより、友人やクライアントとドメイン名を共有して、それに関連付けられたウォレットで直接支払いを受けることが可能です。支払いを受け取る際は、「0x845sjh38sb334…」のようなウォレットアドレスを共有する代わりに、自分のドメインを送金者に共有するだけ。これで、トランザクションにまつわる不安が一つ解決しました!
さらに、IPFS(Interplanetary File System)にアップロードされたファイルとリンクさせて、特定のプラグインを使用すれば、アクセスできる全ての人が、そのファイルをウェブページとして閲覧できます。
最後に付け加えておきたいのが、ENSで提供される.ethドメインは、実際にはERC721トークンもしくはEthereumブロックチェーンで所有権の記録を持つNFTであることです。そのため、.ethドメインをNFTマーケットプレイスやOpenSeaで取引することも可能です。
.ethドメインを取得するには?
.ethドメインを取得するためのガイドが必要ですか?早速解説しましょう。.ethドメインを取得する方法:
ステップ1:app.ens.domainsに移動し、左上の「Connect」をクリックして希望の暗号資産ウォレットを接続する。
ステップ2:検索タブで所有したい.ethドメインを検索する。
ステップ3:誰も購入していないドメインは、ENSにドメインを「Available(利用可能)」と表示される。
ステップ4:ドメイン名をクリックして登録ページに進む。 ドメインの登録年数を追加し、トランザクション内容を確認して登録申請することができます。
ステップ5:接続されているウォレットからトランザクション承認要求が届き、 「Confirm」をクリックしてトランザクションを承認する。
これで完了です。 Web 3.0上で正式にドメインを所有し、そのドメインをウォレットに接続したり、好きな用途に使用することが可能になりました。
注意:料金は、ENSドメインの長さや希望の使用期間、利用可能状況によって異なります。
未来を先取り
Web 3.0は過去3年間で 大きな成長を遂げました。誰も想像していませんでしたが、現在ではENSだけで30万近いドメインが登録され、10万人以上の人が所有しています。これは、Web 3.0の数あるネーミングサービスのうちの1つに過ぎませんが、Ethereumの優位性を考えると、おそらくWeb 3.0での.ethドメインは、Web 2.0での.comのような存在となるでしょう。
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