DEXとは?分散型取引所について
重要なポイント: |
— 分散型取引所(DEX)では、秘密鍵を所有しながら暗号資産を取引できるため、暗号資産の主導権を握ることが可能 — DEXのその他の利点は、手数料が安くセキュリティが強化されている場合が多い — Ledgerハードウェアウォレットは、多くのDEXで使用することができ、秘密鍵のセキュリティは最高水準 |
暗号資産を取引するには、ほとんどの場合、取引所を利用する必要があります。 しかし、取引所には2つの種類があることをご存知ですか? 自分の暗号資産を完全にコントロールできない中央集中型のものと、DEXとして知られる分散型のものがあります。 今回はDEXとは何か、詳しく解説します。
DEXとは?ユーザー自身が鍵を保有する取引所
素暗号資産の世界への旅へ出発しようと考えていますか? ほとんどの場合、暗号資産取引所を利用して、最初のBitcoinまたは他の暗号資産を入手することになります。 その暗号資産取引所では、ある暗号資産を別のものと交換することもできます。 例えば、EthereumをXRPにスワップすることも可能です。
しかし、取引所に預けている暗号資産は、実は自分が主導権を握っていないことをご存じでしょうか。
自分の暗号資産を、自由に管理することができないのです。 取引所には、秘密鍵という重要なデータが保管されています。 Not your Keys, Not your Coins (秘密鍵を持たぬ者は、コインを持たず)という暗号資産の名言を覚えていますか? 取引所は鍵を保持しているため、暗号資産を所有して操作できます。
今度は、取引所のプラットフォームでセキュリティ上の問題が発生した場合を想像してみましょう。 ここ数年間で、すでに何百万ドル相当もハッキングされています 。 その理由の一つは、こうした取引所が中央集中型であることです。つまり、ハッカーのターゲットである暗号資産という富が、一箇所に保管されているのです。
そこで登場するのが、分散型取引所です。
分散型取引所(DEX)は、こうした欠点を乗り越えるべく生まれました。 秘密鍵を覚えていますか? DEXでは、実際に秘密鍵を保持することになります。 つまり、自分の暗号資産を完全にコントロールし、そのセキュリティをどうするかは自分で決めることができるのです。 また、通常の中央集中型の取引所の弱点も覚えていますか? DEXでは、全員が自分の鍵を持ち、富が完全に分散されているためそのような問題も解決されています。 これは、分散型取引所です。 しかし、DEXが提供するサービスは同じではありません。 さらに深く掘り下げてみましょう。
なぜDEXを使うべきなのでしょうか?
まずは一番大事なところから始めましょう。秘密鍵を保持したまま、暗号資産を別の暗号資産と交換するにはどうすればよいのでしょうか? 中央集中型の暗号資産取引所では、以前はログインしてサービスを利用するためにアカウントを作成する必要がありました。 DEXでは秘密鍵がログインとしてカウントされます。 秘密鍵を使ってDEXにログインすると、すぐに暗号資産の残高が表示されます。 個人情報を入力する必要がないため、プライバシーを重視する方におすすめです。
だからといって、DEXに課題がないわけではありません。 分散型取引所を利用における、メリットとデメリットをご説明しましょう。
他にどのような特徴があるのでしょうか?
従来の暗号資産取引所は、ある暗号資産と別の暗号資産のスワップを代行していることはご存じでしょう。 では、DEXの場合はどう違うのでしょうか?
DEXは取引所ではなく、P2Pで取引しますす。 つまり、プラットフォームが関与するのではなく、ユーザーが他のユーザーと直接取引するのを助けるために存在するのです。 一体何を意味しているのでしょうか? 2つのメリット:1. 取引で誰かを信用する必要はありません。 2. 取引に支払う手数料は、通常の取引所よりも低く設定されているのが一般的です。
そして、セキュリティです。 DEXは分散型であり、個人がそれぞれ自分の暗号資産を安全に保管することができます。 暗号資産のセキュリティを他人に任せる必要はなく、自分で完全にコントロールすることができます。
これは素晴らしいことですが、同時に重い責任も発生することも確かです。
デメリットとは?
この記事を読み、DEXで暗号資産の取引を開始したいと思ったかもしれません。 残念ながら、それはできません。 DEXは取引のための素晴らしいツールです。 一方で、そこで暗号資産を購入することはできません。 暗号資産を購入する機能はあるかもしれませんが、それは外部のサービスであり、実際にはDEXプラットフォーム自体の中にはありません。 分散型取引所では暗号資産を取引するオプションのみを提供しており、ユーロや米ドルで暗号資産を購入することはできません。
秘密鍵のセキュリティを管理するのは素晴らしいことですが、それは同時に完全な責任を負うことを意味します。 DEXを利用する際に問題となるのは、ほとんどの場合パソコンやスマートフォンで秘密鍵を入力する必要があることです。 そのため、ネット上の攻撃には脆弱です。
まずは、秘密鍵の安全性を確保する方法をしっかりと把握する必要があります。 秘密鍵を保護する最も簡単な方法は、Ledgerなどのハードウェアウォレットを使用することです。 DEXに関心がある方は、秘密鍵を保護するさまざまな方法に関する記事を読むことをおすすめします。
最後に、分散型取引所は通常の取引所とは使い勝手が大きく異なります。 ログインして2つのボタンをクリックするだけで、BitcoinとEthereumをスワップできるうような単純なものではありません。 DEXは、その複雑さゆえに上級者向けであり、多くの場合使用用途はやや限定されます。 また、DEXで取引できる資産は限られている場合もあります。 所有権とプライバシーを維持しながら、暗号資産のポートフォリオの分散化に役立てることができるのです。
DEXの最適な使い方:Ledgerハードウェアウォレット
秘密鍵を保護するための最善かつ最も簡単な方法は、ハードウェアウォレットを使用することです。 その理由とは? 答えは簡単。パソコンやスマートフォンはインターネットに接続されているからです。 無害に見える行為でも、実際は非常に危険です。 誰かがパソコンやスマートフォンをハッキングして、秘密鍵を含むすべてのデータにアクセスしてしまう可能性があります。 その場合、暗号資産がすべて盗まれてしまうかもしれません。
ハードウェアウォレットを使用すると、秘密鍵がパソコンやスマートフォンに残りません。 ハッカーの手が及ばない、完全にオフラインの状態を維持します。
Ledgerのデバイスは、分散型取引所で使えるのか疑問に思う方も多いでしょう。 嬉しいことに、Ledgerのハードウェアウォレットは複数のDEXで使用することができます。 2019年の初め、Ledgerのデバイスは人気のBinance DEXで使用できる最初のハードウェアウォレットになりました。 Ledger Nano XとLedger Nano Sが接続できるDEXのリストは無限大で、IDEXやWaves Platformなどその他多数!
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