InterPlanetary File System(惑星間ファイルシステム、IPFS)の意味
InterPlanetary File System(惑星間ファイルシステム)とは?
InterPlanetary File System(惑星間ファイルシステム、IPFS)は、 分散型ファイル共有および保管プロトコルです。 IPFSは、単一の中央集中型サーバーにデータを保管するのではなく、IPFSに接続された数十万台の個別のコンピューターで構成されるノードにデータを分散します。
そのノードに、IPFSにアップロードされたコンテンツまたはファイルが保管されます。 これは、1つ(または複数)のノードでダウンタイム(メンテナンスや故障によりサービスが利用できない時間)が発生した場合でも、ユーザーは引き続きファイルやコンテンツにアクセスできることを意味します。 分散されたストレージ(保管場所)内のどこにデータがあるのかを知るのは難しいため、中央障害点のリスクが排除され、攻撃や検閲の可能性が減ります。
IPFSは、プロトコルに送信された情報がネットワーク全体に分散および共有され、最も近いノードを介してアクセスできるという点でブロックチェーンと同様に機能します。 ブロックチェーンはトランザクションレコードをハッシュして参加ノードと共有しますが、IPFSはトランザクションではなく、ファイルまたはコンテンツのハッシュに焦点を当て、ユーザーがハッシュに基づいてコンテンツを検索できるようにします。
また、IPFSは大きなファイルの保管や効率的なファイル配布にも最適であり、拡張性が高くなります。 もう1つの重要な使用例は、コンテンツをウェブサイトに配信し、分散型ウェブを構築することです。 IPFSに保管されるデータの種類には、ファイルとハイパーメディアが含まれます。
IPFSとHTTPの違い
IPFSには、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)接続に比べていくつかの利点があります。 これには低い運用コスト、パフォーマンスとセキュリティの強化、データの完全性、検閲への耐性が含まれます。
IPFSはコンテンツ識別子を利用してユーザーが探している正確な情報を取得しますが、HTTP接続はユーザーを特定のアドレスまたは場所に送ります。 これは、IPFSは「何を」(コンテンツ重視)を扱うのに対し、HTTPは「どこ(場所重視)を扱うことを意味します。
HTTP上の情報は中央サーバーによって保管および維持されるため、コンテンツは一時的なものであり、そのコンテンツへのアクセスはダウンタイムやネットワークの混雑さによって影響を受ける可能性があります。 一方、IPFSを使用すると、ユーザーはファイルやデジタルデータを保管および共有するための永続的かつ分散型のウェブを実装できます。