LedgerハードウェアウォレットでPhantomを最も安全に使用する方法
重要なポイント: |
— Phantomは、SolanaベースのdApp上でシームレスなトランザクションを可能にするために設計されたソフトウェアウォレット。 — Phantomは非カストディアルのウォレットです。つまり、秘密鍵も暗号資産も完全に利用者の管理下となる。 — ホットウォレットであるPhantomは常にインターネットに接続されているため、マルウェアを使ったハッキングに弱い。 —この記事では、LedgerのハードウェアデバイスとPhantomウォレットを組み合わせ、シームレスなdAppトランザクションと秘密鍵の完全なセキュリティを実現する方法を紹介。 |
Solanaはブロックチェーン界の新星で、ガス代がごく僅かであることから暗号資産の世界で注目を集めています。
SOLを持ち、dAppやNFTの素晴らしい世界を探求している方なら、Solanaの使用に便利でdAppとDeFiトランザクションをスムーズに行えるよう設計された暗号資産ウォレット「Phantom」の名を聞いたことがあるかもしれません。 ここではそのウォレットと主な特徴、Ledgerハードウェアウォレットと組み合わせて使用する際の、最も安全な方法についてご説明します。
Phantomウォレットとは何か?使用する理由とは?
市場が急速に発展しているため、多くのウォレットはSolanaブロックチェーン上のdAppと対話するための機能を備えておらず、これらの新しいサービスにアクセスするのが難しい状況になっています。
そこで、ChromeとBraveブラウザの拡張機能としてLedgerで利用可能なホットウォレット、Phantomが登場。
利便性
Phantomは、Solanaブロックチェーン上のdAppとシームレスに相互作用するように設計されたホットウォレット(ブラウザ拡張機能として利用可能)です。 これにより、Solanaブロックチェーン上のdApp、DeFi、NFTなど、広大なSolanaの世界へアクセスすることができます。
使いやすさ
Phantomのインターフェースは、洗練されていて使いやすく、操作方法の理解に時間をかける必要がありません。代わりに、dAppのエコシステムの知識習得へ時間を費やすことができます。 ウォレットは、暗号資産の送受信やスワップのためのシンプルなフォーマットを提供しており(スワップの一部はウォレット自体で行うことも可能)、Solana dApp内で簡単に接続してトランザクションを摩擦のないものにすることができます。 購入したNFTを、インターフェイスで確認することも可能です。
秘密鍵の所有
暗号資産とは、完全な自由を手に入れるためのものですよね? つまり、自分の資産を常にコントロール可能であることを意味します。 Phantomウォレットの大きなメリットは、非カストディアルであることです。 一体どういう意味なのでしょうか?
多くのウォレットプロバイダーは、ウォレットの秘密鍵を管理しています。 この場合、ウォレット利用者は暗号資産に対する所有権の一部を放棄し、プラットフォームのセキュリティを信頼することを意味します。 これでは、暗号資産の本来の目的を見失っています。
Phantomなら、自分の秘密鍵を使ってインターフェースを利用することができます。Phantomのプラットフォームは利用者のデータや資金にアクセスすることができないため、利用者自身で資産を管理することが可能です。 しかし、鍵の管理は自分で行うことになるため、リスクも伴います。
ホットウォレットが完全に安全でない理由
定義上ホットウォレットは常にインターネットに接続されているため、便利に使えるという利点があります。 しかし、ご存知のように、インターネットに接続されているものは完全に安全とは言えないという欠点があります。
考えてみてください。この1週間で何回リンクをクリックしましたか? 昨日だけでも、何回クリックしたでしょうか? 暗号資産ハッカーが最もよく使う手段の一つが、悪意のあるリンクを経由してコンピューターにマルウェアを送るというものです。
一度クリックすると、このマルウェアはブラウザを閲覧して秘密鍵にアクセスし、被害者がその存在に気づかないうちにウォレットやトランザクションを勝手に操作することができるのです。 要するに、鍵がインターネットに接続されたデバイスに保存されている限り脆弱性は存在し続けます。
リンクのことがまだ心配ですか? この機会に、ほかの選択肢を検討してみましょう。
LedgerがPhantomのセキュリティを大きく改善する仕組み
Phantomウォレットの利点を、秘密鍵を危険に晒すことなく享受するにはどうすればいいのでしょうか。 喜ばしいことに、簡単に解決できる方法があります。
Ledger Nanoなどのハードウェアウォレットと組み合わせることで、インターネットに接続されたデバイス上で秘密鍵を危険に晒すことなく、Phantomのスムーズなトランザクションを実現できます。
その仕組みとは?
鍵をオフラインで保管する
Ledgerハードウェアウォレットは、秘密鍵を物理的に保管し、トランザクションをオフラインで安全に署名する場を提供します。 また、最も信頼性が高く安全なチップとして知られるセキュアエレメントチップにより保護されています。
秘密鍵はインターネットに接続された端末から切り離されているため、ハッカーがどんな種類のマルウェアを使ったとしても、秘密鍵を見ることはできません。それは、トランザクションに署名する際も同様です。
2段階認証
さらに、Ledgerのハードウェアウォレット内に鍵を保管することで、今後すべてのトランザクションにデバイスから署名する必要が発生します。 すべてのLedgerデバイスは、マルウェアによるトランザクション明細の改ざんを不可能とする「Trusted Display」を採用。 すべての取引において最大限の透明性を確保し、2段階認証によりセキュリティも強化されます。
同じトランザクションをより安全に
ハードウェアウォレットを追加するだけで、重要な秘密鍵を公開することなく、Phantomを使用することが可能です。使用を希望する場合は、ガイドに従ってLedgerをPhantomに接続してください。
セットアップ
Ledgerを初めてご利用になる方のために、まずは新しいデバイスのセットアップ方法から確認しましょう。 サポートページでは、Ledger Nanoのセットアップ方法をわかりやすくご紹介しています。 それが完了したら、さっそく始めましょう。
ステップ 1: LedgerデバイスにSOLアプリがインストールされていることを確認してください。 アプリが無い場合は、Ledger Liveの「管理」セクションからSOLアプリを検索し、画面の指示に従ってインストールしてください。 ハードウェアデバイスにSOLアプリケーションがインストールされたら、Phantomと競合する可能性があるため、Ledger Liveを必ず終了してください。
最初に、Phantomウォレットをブラウザで開く。
ステップ 2: Phantomウォレットの左上のメニューをクリックし、表示されたドロップダウンメニューから「Connect Hardware Wallet」を見つけてクリックする。
ステップ 3: Phantomが接続されているLedgerデバイスを検索できるよう「Continue」をクリックする。 Phantomが接続できるよう、Ledger NanoでSOLアプリが開いていることを確認する。
ステップ 4:完了すると、Phantomから接続するLedgerのアカウントを選択するよう促されます。 これは、Ledgerウォレットを設定すると自動的にアカウントの「ツリー」作成されるためです。ここでは習慣的に使用しているものを選択するのみとします。
完了です。 これで、Ledgerハードウェアウォレットが保有するSolana残高を、Phantom内で確認できるようになりました。 これにより、SolanaベースのDappやDeFiサービスとシームレスに連携しながら、秘密鍵はハードウェアデバイス内に完全に保護された状態で保持することができます。 お疲れ様でした!
不明な点やお困りのことがある場合は、サポートページをご確認ください。
完全なセキュリティでSolanaを管理
dAppは黄金期を迎え、これまで以上に暗号資産の使い方の選択肢が増えています。一方で、新しい選択肢にはリスクも伴います。 時間をかけてセルフカストディ(自己管理)の詳細とセキュリティを最適化するための簡単な手順を理解すれば、秘密鍵が漏洩する心配をせずに、急成長するSolanaベースのエコシステムを自由に楽しむことができるようになります。
Knowledge is power. – 知識は力なり
Now your Phantom Wallet is connected to your Ledger device, you’re ready to go! But there’s one more detail you need to know going forward.
PhantomとLedgerデバイスを使用してトランザクションを完了するには、SOLアカウントの設定内で「ブラインド署名を有効にする」必要があります。これにより、デバイスで複雑なスマートコントラクトに署名することが可能になります。
dAppを利用する場合にブラインド署名は重要な概念となるため、よく理解しておく必要があります。 School of Blockのエピソードで最適な管理方法について説明しています。